真実は?
先日、ものすごく久しぶりに熱帯魚店に行きました。
特に買うものもなく、店内で魚をボーっと眺めていたところ、他のお客さんの声が聞こえてきました。
「セネガルスって、雨季とか乾季とか関係なく産卵してるようだね。」
その場では、へ〜そうなんだ・・としか思わなかったのですが、

帰り道その言葉を思い出し、ちょっと待て〜!!と。
内陸地の淡水魚でさえ、月の満ち欠け、大潮などをきっかけに産卵を行うのに、
ポリプテルスではごく普通に言われる、雨季と乾季の分かれ目による産卵が、どうしてセネガルスだけ無視しているのか?

考えられるのは、内陸にすむ淡水魚ブラックバスを例に出しますが、
まあほとんどのブラックバスは4月ごろに産卵行動に入ります。
ですが、中には2月の終わりからスポーン(産卵)を意識し始め、遅いものでは6月の中ごろまで引っ張る魚もいます。
ブラックバスは、シャロー(浅瀬)で産卵をしますが、水位の変動が激しい湖などですと、もし、一斉にスポーンに入って、
水位が下がると、シャローに産み付けられた卵は全滅してしまいます。
ですので、本能的に時期をずらして減水しても絶滅するようなことがないように、段階的に卵を産み付けます。

鮭の場合などは、一斉に川を遡上するシーンがよくテレビなどで見られますが、
何らかの危機により、その川に上る魚が一匹も帰ってこられなかった場合、絶滅の危険性があるので、
ごく一部は卵から孵っても海へ降りずに、その川へとどまります。

ポリプテルスに置き換えて考えた場合、雨季が終わると、水位も次第に減っていくでしょう。
そこで、一斉に産卵した場合、もちろん水辺は干上がり、その年の卵は全滅ということになります。
なので、長期的、段階的にスポーンを引っ張るのではないでしょうか?
人間側から見れば、満月の夜に、蟹が一斉に浜辺に上がり産卵するイメージとは少し異なるので、
雨季は関係ないと見えるだけかもしれません。

私が思うに、絶対的に雨季を意識してスポーニングに入っていると思うのですが、学者でも識者でもありませんので、
真実やいかに??