痛覚
魚の痛みに対する感覚についてですが、魚はすべての魚種とはわかりませんが、一般的に痛覚が無いといわれています。
「痛い」という感覚が無いんです。
外傷的な怪我、傷による痛覚はもとより、内臓的な疾患による痛覚も無いのではないでしょうか。
腹水病などで、パンパンに膨れ上がった魚でも、平衡感覚などはおかしくなりますが、痛くて動けないような雰囲気は見せません。

また、外傷による痛覚ですが、水槽内に突起物などを入れていると怪我をすることがありますが、いたってけろっとしています。
有名なバスプロが言っていた言葉なんですが、
「人間のような痛覚を持った生き物は、いたかったら抵抗しない。子供が親に怒られて、耳をつかまれて引っ張られると、
痛いので逆らわずに、引っ張られた方向へ付いていく、しかし、魚は、針がかかって抵抗すると、余計に針が突き刺さり、
反対方向へ逃げようとすると痛いはずなのに、絶対に無抵抗で上がってくる魚はいない。
引っ張られる方向と逆方向へ逃げようとする」

これが痛覚が無い証拠だ。というのです。
身近に感じるのは、ヒーターの上でやけどをしても気がつかずに平気でヒーターの上に乗っかっているということからも推測できますね。

ですので、外傷を負って、痛々しそうに見えますが、実は、本人は痛みが無いという可能性が高いので、
そう気の毒に思う必要はないかもしれませんね(笑
致命傷のような怪我は別として。
まあ、傷口から感染症なんかになれば大変なのでその辺は気をつけてください。

以上、怪我をしている魚がいて心配な人の参考になればと思って書きました。

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2007.10.7追記

先日ネットサーフィンをしていて大変気になるサイトを見つけました。
ただ、本当にランダムに飛んでいたので、どこかわからなくなってしまったので、うろ覚えでそのサイトに書いてあったことを書きます。(履歴探すのも面倒なくらい履歴が残ってて・・)

上で堂々と「魚には傷みがない!」なんて書いてますが、西洋では、その点について議論が交わされているそうです。
ある科学者は、魚の脳内にも傷みを感知する器官、神経が確認できた主張しています。もっともこの意見は少数派のようです。

それに対して、魚には痛いということを意識するだけの脳がないと主張する専門家も多数おり、
その議論に対する決着はまだ見せていないようです。

針がかかった魚の場合ですが、痛いからと口に刺さった針に無抵抗でいると、即釣り上げられるため、「死」を意識するでしょう。
その意識から、口に刺さった針の痛みなど訴えている場合ではなく、必死で逃げるために、引っ張られた反対方向へ逃げようとするのです。

以前書いた、耳を引っ張られると無抵抗についてくる、痛みを感じないから引っ張られた方向へ逃げようとする。

という主張とはまったく正反対のことです。

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追記
その後、もう少し調べてみましたが、
魚には、痛みを感知する器官は確かに存在するようです。
ただ、上にも書いてあるように、痛いという意識をもてるだけの脳がないという主張が強いようです。
また、その感覚器官も、人間のように激痛を感じるほど強い刺激を与えるようなものではないようです。

ですので、人間にとっては苦痛となることも、魚にとっては、何か違和感がある程度にとどまるかもしれません。
ですので、人間に置き換えて考えるのは妥当ではなく、
子供は耳を引っ張られて抵抗しないでついてくるということと、魚が釣り針にかかって抵抗するということは、同じ理屈では考えられないように思えてきました。
人間でも、耳を引っ張られた後に待っているのが、母親にしかられてせいぜいお尻をたたかれるというものではなく、
耳を引っ張られた後に死が待っているとしたら、耳の痛さ程度なら抵抗して逃げようとするでしょう。
耳を引っ張られて逃げないのは、その後に待っているものの恐怖が、「安心できる度合いである」ということと、
「抵抗すると余計にしかられる」そういった、思考が働くからだと思います。

硬骨魚類ではありませんが、以前フカひれをとるために、サメを生きたまま捕獲し、各鰭を大きなナイフで全部切り取り、
生きたまま海へ帰すというような映像を何度か見ましたが、激痛にもがくわけではなく、バランスが取れない程度にしかうつりませんでした。

魚釣りをしているときもそうですが、のどの奥に針が引っかかったまま放流された魚が、新たにルアーに食らいついてきます。

今では、痛覚があるとしても、恐ろしく鈍いものと認識しております。